2024.12.15
Classic Series
第40回定期演奏会
ハイドン、モーツァルト
*new
「ああ、私があらゆる音楽愛好家や専門家たちに、モーツァルトの芸術、その深さ、その情緒の偉大さ、無類の音楽的着想を、私が感じているままに説明することができたら、これほど偉大な宝を自国に持つ民は、世界中から羨ましがられるでしょう。プラハはあくまでこの貴重な人物を重用しなければなりません。この支えがなければ、あらゆる偉大な天才の生涯は、実に寂しいものになってしまう。このモーツァルトが、まだどんな宮廷にも職を得ていないことを考えるたびに、私は胸が煮えかえる思いです。とんだところで興奮して失礼しました。しかし私はこの人物を愛さずにいられないのです。」(ハイドン、プラハの劇場との手紙のやり取りの中の一節)
名人、名人を知る。
ハイドンとモーツァルト。親子ほど歳の離れた二人の天才は同じ時代を生き、師弟関係ではなかったものの、モーツァルトは常にハイドンから大きな影響を受け、ハイドンはモーツァルトの才能に興奮しました。生前から評価を受けてきた二人ですが、比類のない彼らにとって、お互いの本当の価値を理解し合える数少ない同士だったのかもしれません。
今回は、そうした二人にとって大切な分野である弦楽四重奏曲を中心としたプログラムをお送りいたします。
東京芸術大学にルーツを持つ若き音楽家らが、クラシック音楽に触れる場の可能性を追いかけながらお届けしているシリーズの第40回。クラシックに親しみのある方も、これから親しんでゆきたい方も、お気軽に遊びにいらしてください。
- 日時
- 2024年12月15日(日)
17時開演(16時開場) - 場所
- sansa
東京都港区赤坂2-20-19
赤坂菅井ビル1F - 出演
- 東京藝術大学音楽学部3年
ヴァイオリン:大久保薫子
ヴァイオリン:水野琴音
ヴィオラ :浅野珠貴
チェロ :谷川萌音 - プログラム
- ハイドン:弦楽四重奏曲第26番 ト短調 Op. 20, No. 3, Hob.III:33
モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調「狩」 K. 458
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K. 423
ボッケリーニ:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ ニ長調
ほか - ホワイエ
- 開演前、休憩中、終演後にバーをご利用いただけます。
- チケット
- 5,000円(税込)
1drink、プログラムノート付。
下記「チケットを購入」ボタンよりお求めください。
または、h@hakudoku.jpまで下記を添えてお申し込みください。
①公演名
②お名前
③人数
④お電話番号
*本公演はチケットレスのためチケットの送付はございません。当日はご予約のお名前にて確認させていただきます。
*恐れ入りますが、未就学児の方のご入場はご遠慮いただいております。 - 主催
- 白読
Artist Profile
大久保薫子 Vn.
2004年横浜市出身。東京藝術大学音楽学部3年。私は演奏に限らず、人と関わることが大好きです。相手の声に耳を傾け、心情や考えを感じ取るという行為はその人の個性を認めリスペクトすることだと思います。特に室内楽ではお互いの音を聴き、そこから何を感じてどう応えるかという対話の連続で、それはとても素敵なことだと感じます。相手がどう弾くかを意識して反応する、自分の考えを持ち相手に示す、ということを常に心がけていきたいです。演奏の次に幸せを感じる時間はラーメンを食べている時です。
水野琴音 Vn.
2003年生まれ。東京藝術大学音楽学部3年。
ソロと室内楽が大好きです。音楽に没頭すること、そしてお客様や一緒に演奏する仲間と、その時間や空間を共有することは、何事にも代えがたい幸せを感じます。今までは1人で家にいる時間の方が好きでしたが、最近は外に目を向け、色々なことから刺激を受けたり吸収したりする時間も大切にしています。美味しい物を食べることが好きで、特にチョコレートとパンが大好きです。
浅野珠貴 Va.
2004年愛知県出身。東京藝術大学音楽学部3年。ヴィオラという楽器は人間の声に1番近いとされています(諸説あり)。その声が内声としてどう溶け込むかがヴィオラ奏者からの視点でのカルテットの愉しみです。好きな弦楽四重奏の作曲家はF.Schubert。歌曲王と呼ばれるだけあり声が見事にカルテットに反映されています。
谷川萌音 Vc.
2003年神奈川県藤沢市出身。東京藝術大学音楽学部3年。3歳の頃には小型チェロ(10分の1サイズ!)とともに生活していました。最早チェロを弾くことは人生の歯車のひとつとなっていることに違い無いのですが、だからこそ自分に問い続けることがあります。チェロという媒体を通して人々に何を伝えることが出来るのか、と。音楽は未だ嘗て体験したことのない、或いは忘れ去られた感情を呼び起こしてくれる、精神世界の土壌であると思っています。私は心理学や哲学にも興味があり日々の生活から考察を得ているのですが、ひとが普遍的に感じる心地よさ、深い感動を喚起することのできる演奏を模索しています。
classic series
東京藝術大学にルーツを持つ若き音楽家たちと結び、クラシック音楽に触れる場の在り方の可能性を追いかけながらお届けしてるシリーズ。バロックから現代にいたるまでのおよそ250年にわたる時間の中で編み出されてきた名作。作家の残した設計図に音楽家が息を吹き込み、生きた音楽となって響く時間をサロン風の親密な空間でお送りしています。近づくほどにその魅力に心を揺り動かされるクラシック音楽。毎月一回の定期演奏会ですので、これから親しむ機会にもしていただけます。どうぞお気軽にいらしてください。