2024.06.30

classic series
第34回定期演奏会
バッハ 無伴奏ヴァイオリンソナタ全曲

無伴奏ヴァイオリンのために残したバッハの貴重な音楽の遺産であるこの作品。
厳格な書法と入念な技法を駆使して見事に設計された産物であるのにもかかわらず、その姿は平らな静けさを湛えながら、汲めども尽きぬ深い味わいとして存在しています。

それは、ヴァイオリンに大変に高度な演奏技巧を要求するものですが、決してその披露が目的であったのではなく、バッハが自分の観念にしたがった音楽を創造するために、技巧の問題を解決することが絶対に必要だったのではないでしょうか。

今回は、このバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ全3曲を3人のヴァイオリニストでお送りいたします。
最上の作品を親密な空間でみなさまと共有できれば幸いです。

東京藝術大学にルーツを持つ若き音楽家たちとクラシック音楽に触れる場の在り方の可能性を追いかけながらお届けしているシリーズの第34回。
ぜひお気軽にお待ちしております。

日時
2024年6月30日(日)
17時開演(16時開場)
場所
sansa
東京都港区赤坂2-20-19
赤坂菅井ビル1F
出演
清水伶香(東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程)
平井美羽(東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程)
大久保薫子(東京藝術大学音楽学部3年)
プログラム
バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ
・第1番ト短調 BWV1001
・第2番イ短調 BWV1003
・第3番ハ長調 BWV1005
ホワイエ
開演前、休憩中、終演後にご利用いただけます(ご予約不要)。
ホワイエとは、劇場やホールなどの施設で開演前後や幕間に飲食物が供される休憩・歓談のためのスペース。ゆっくりお寛ぎください。
チケット
5,000円(税込)
1drink、プログラムノート付。
当日券は、Instagram(@hakudoku.hall)のDMまたはh@hakudoku.jpまで下記を添えてお申し込みください。
①公演名
②お名前
③人数
*大変恐れ入りますが、未就学児の方のご入場はご遠慮いただいております。
主催
白読

Artist Profile

清水伶香(Vn.)
2000年千葉県出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程。
自分以外の誰かと演奏する時、「驚き」を共有することを大切にしています。ハイドンの弦楽四重奏曲第75番ト長調作品76-1は私がはじめて本格的に取り組んだ室内楽曲ですが、聴き手を(良い意味で)裏切る仕掛けの数々が本当に魅力的で、それを楽しみながら演奏できた思い入れのある作品です。音楽を始めた頃は、よく歌う子どもでした。ヴァイオリンを弾き続けていますが、歌は演奏の原点になっているように思います。今も歌うことが大好きです!

平井美羽(Vn.)
2000年埼玉県出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程。
初めて好きになった作品はヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番。特に1楽章の第2主題 のような愛に溢れたメロディが魅力的です。 都会の喧騒とは少し離れた、時間がゆったりと流れる静かな街で育ちました。忙しなく過ぎていく 日常をたまに忘れて、近くの川辺を歩く穏やかな時間が結構好きだったりします。川の音、会話 する鳥たち、四季によって表情を変えていく木々...まるで音楽のようで心がスッとします。そんな 時間も大切にしていきたいです。

大久保薫子(Vn.)
2004年横浜市出身。東京藝術大学音楽学部3年。私は演奏に限らず、人と関わることが大好きで、オーケストラや室内楽を演奏している時間に幸せを感じます。しかし無伴奏作品を演奏する際には、自分の内側から湧き出る声や楽器から立ち上がる響きに、より耳を傾けて対峙する必要があるので難しさを感じます。が、そんな時間も好きなので、ヴァイオリンという楽器を演奏できる喜びを日々感じています。演奏の次に幸せを感じるのはラーメンを食べている時です。

classic series
東京藝術大学にルーツを持つ若き音楽家たちと結び、クラシック音楽に触れる場の在り方の可能性を追いかけながらお届けしてるシリーズ。バロックから現代にいたるまでのおよそ250年にわたる時間の中で編み出されてきた名作。作家の残した設計図に音楽家が息を吹き込み、生きた音楽となって響く時間をサロン風の親密な空間でお送りしています。近づくほどにその魅力に心を揺り動かされるクラシック音楽。毎月一回の定期演奏会ですので、これから親しむ機会にもしていただけます。どうぞお気軽にいらしてください。