2024.01.28

白読室内楽アンサンブル
第29回定期演奏会
ないしょの手紙

19世紀後半から20世紀前半のチェコを代表する作曲家ヤナーチェクはその晩年、38歳年下の人妻カミラに恋をします。プラトニックな恋愛でしたが、彼女に魅了されたヤナーチェクは創作意欲までも呼び覚まされ、多大な影響を受けたと考えられています。出会いから亡くなるまでの11年間にしたためた手紙は700通以上。
ないしょの手紙。
それは、ヤナーチェクが音で綴った恋文。

今回はこの弦楽四重奏曲「ないしょの手紙」をメインに、曲中でも重要な役割を担い人間の情緒のリアルな表現を浮き彫りにするヴィオラにフォーカスし、ゲストピアニストに伊藤修子氏をお迎えして20世紀のイギリス作品等を添えてお送りしてゆきます。

白読と藝大生が結び、クラシック音楽に触れる場の在り方の可能性を追いかけながら小さな音楽会をお送りするシリーズの第29回。ぜひお気軽に遊びにいらしてください。

日時
2024年1月28日(日)
17時開演(16時開場)
場所
sansa
東京都港区赤坂2-20-19
赤坂菅井ビル1F
出演
ヴァイオリン:辻愛結実
ヴァイオリン:平井美羽
ヴィオラ:衛藤理子
チェロ:田上史奈
ピアノ:伊藤修子
プログラム
B.ブリテン:ラクリメ
V.ウィリアムズ:グリーンスリーブスの主題による幻想曲
M.マレー:幻想曲
L.ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
ほか
ホワイエ
開演前、休憩中、終演後にご利用いただけます(ご予約不要)。
ホワイエとは、劇場やホールなどの施設で開演前後や幕間に飲食物が供される休憩・歓談のためのスペース。人となりや哲学を感じられるsansaの美味しい飲食物をお楽しみいただきたながらゆっくりお寛ぎください。
チケット
5,000円(税込)
1drink、プログラムノート付。
下記「チケット購入」ボタンよりお求めください。
またはh@hakudoku.jpまで下記を添えてお申し込みください。
①公演名
②お名前
③人数
④お電話番号
主催
白読

Artist Profile

辻愛結実(Vn.)
2000年東京都出身。東京藝術大学音楽学部4年。
好きな作品はJ.S.バッハのシャコンヌです。バッハの偉大な音楽に触れると、心の奥底から自分の偽りのない感情が無意識に引き出されていくような、神聖な気持ちに包まれます。シャコンヌの美しく深い和声の響きと温かさは、何度聴いても涙がこぼれてしまいます。美しい自然の景色を見たり、絵を描いたり写真を撮ることが好きです。とてつもなく可愛いセキセイインコを飼っています。

平井美羽(Vn.)
2000年埼玉県出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程。
初めて好きになった作品はヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第1番。特に1楽章の第2主題 のような愛に溢れたメロディが魅力的です。 都会の喧騒とは少し離れた、時間がゆったりと流れる静かな街で育ちました。忙しなく過ぎていく 日常をたまに忘れて、近くの川辺を歩く穏やかな時間が結構好きだったりします。川の音、会話 する鳥たち、四季によって表情を変えていく木々...まるで音楽のようで心がスッとします。そんな 時間も大切にしていきたいです。

衛藤理子(Va.)
2000年大分県出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程。
好きな作品はバッハの無伴奏チェロ組曲第2番。孤独、後悔、希望、慰めを感じます。この曲を弾くためにヴィオリストになろうと決意した、ターニングポイントとなった曲です。眠い時と感情的なときだけ方言復活します。カメラを首から下げて散歩しながら見つけたカフェに入るのが幸せな休日の過ごし方。

田上史奈
1999年東京都出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程。
好きな作曲家はモーツァルト、ボッケリーニ、シューマン。特にボッケリーニのチェロソナタは、装飾によって愛おしく彩られたメロディがシンプルで美しい通奏低音と相まって至高の作品です。ちょっとした和声変化が見せる色合いが大好きなので、自分のバスパートによってそれを導き出し色付けていくことが、室内楽を演奏している時の喜びでもあり永遠の課題です。

ゲストピアニスト
伊藤修子(pf.)
上野学園大学音楽学部音楽学科演奏家コース卒業。同大学音楽専攻科器楽専攻修了。ジュネーヴ高等音楽院室内楽科、同伴奏科修士課程修了。
ピアノを横山幸雄、宮本玲奈、ギ=ミシェル・カイヤー、故ジャン=ジャック・バレー、草冬香の各氏に師事。
現在は、小野文化財団主催「ヴィオラ塾」、「丹波篠山ヴィオラマスタークラス」にて伴奏ピアニストを務めるなど、アンサンブルピアニストとしても積極的に活動を行っている。

白読室内楽アンサンブル
藝大生と結ぶ室内楽アンサンブル。クラシック音楽に触れる場の在り方の可能性を追いかけながら、若き音楽家らがいま向き合いたい作品を軸にプログラムを編み、毎月一回程度小さな音楽会をお届けしています。